008.用水路

用水路に落ちていく
ユリウス
43歳 女性
私が用水路みたいなところにいて、周りに人の気配はするけど誰だかは、わからないです。私の目の前で、と言いますか。。。話かけると一人目は首が取れて、少し時間をおいてから、二人目は胴体から取れて、、そして、三人目は両足が取れる。 そして、それぞれが用水路に落ちていくんです。 色はついていない

☆ 夢解釈No.008 ☆

- なにものかを、忘れ去ったことを表した夢 -

短い夢なので、オーソドックスないくつかの可能性をあげることしかできませんが、その、≪誰だかわからない人≫が男性なのか女性なのかによって、解釈が大きく変わってきます。
≪用水路≫は、能動的で淡々としたニュアンスをもつ無意識を表していますので、もし、その人が男性なら、あなたの中にある男性性、男性的なイメージの無意識への抑圧を意味します。
つまり、「いまではもう、男性的な傾向なんて忘れてしまったよ」ということが、このような夢になって現れたのです。
≪話かけると一人目は首が取れて〜≫とあるように、自分から話しかけるくらいですから、まったく関心がないわけではないようですが、関心を向けると無残にも首が取れてしまいます。≪首=頭≫は、意志や叡智、ときには精神そのものを表しますから、夢のとおり、そのようなニュアンスをもつ男性性が、取れてしまったのです。そして次々に、胴体、両足が取れて用水路に落ちてしまいます。
これは、極端な言い方をしてしまうと、もう学生の頃のように、好意を持つ男性やイヤな男性を目の当たりにしても、いまではもう心が揺れ動くということはなくなってしまい、男性のイメージは無意識の底に消えていってしまったというメッセージを、夢は送ってきているのだと思います。
ですが、もしその、≪誰だかわからない人≫が女性なら、自分の中にあるイヤな一面、嫌いな一面を無意識の底に排除したことを意味します。ですが、おそらくこちらの可能性のほうが低いと思います。
そして、三番目の可能性は、性的なものを意識領域から排除した、というものです。
首、胴体、足、と、人間の肉体が一段階ずつ下半身に下がっていくということから、性的なものを無意識に抑圧している過程を表しているとも考えられます。
もしこの解釈が正しいのなら、良いことか悪いことかは分かりませんが、性に関して無関心でいるのかもしれません。
いずれの場合にしろ、この夢は、かつては心の中にあった活き活きとしたなんかしらのイメージ像が、無意識の層に消えていってしまったことを示しています。
無意識は「忘れ去ってしまったよ」というメッセージを送ってきているのでしょう。
2007年02月23日