015.偽者の彼氏

偽者の彼氏
satoko
27歳 女性 サービス業

[夢の内容]
家に夜1人で留守番している時(彼を待っている時) ドアをノックする音がして、穴から覗くと偽者のすごく恐い顔をした彼氏が、凄い形相で(開けろ!!)と怒鳴っていた。私は警察にtelをすぐして早く来てほしいと思っていると、、、本物の彼氏から(今、帰る)とtelがくる。 偽者の姿は。。。 目が裂けていて凄い力でドアをたたいていた 口も同じように裂けている。ドアが壊されそうだった 髪は普通で、スーツ姿だった。私の心の叫び、、声は出てないけど、警察の人が早く来てほしいばかり思ったいた。

☆ 夢解釈No.015 ☆
短い夢なので少し質問をさせてください。
彼と付き合ってからまだ間もないのでしょうか?
普段の彼はスーツ姿でしょうか?
彼と付き合うようになってから、なにか心境の変化はあったでしょうか?

【返信】
1.付き合って大体2年くらい
2.ほとんどスーツが多い 3.たまにマンネリ化してきてるせいか、楽しいけど前みたいに付き合った頃と比べると物足りないかな?

015.偽者の彼氏 - 衝動的ななにかに、圧倒されてしまう夢

一般的に、家の中は意識領域の全体をあらわします。そして、外は夜という闇の世界なので、部屋の外(ドアの穴の向こうから)は闇という無意識の領域をあらわしています。≪留守番して彼を待っているとき≫というのは、意識の中に彼の像が入ってくるのを待っているという意味ですから、もっと一般的な言い方に変えると、「彼のことを思い出そうとしているとき」の状態をあらわしていると言えるでしょう。
ドアの穴は、意識と無意識の境目にある覗き穴で、そこから無意識領域に目をむけると、そこには、すごく怖い顔をした偽者の彼氏がいます。
この夢のポイントが、この≪偽者の彼氏≫であることは間違いないのですが、なにせ情報量が少ないので、それがなにを意味しているのかがよく分からないのです。
≪口と目が裂けている≫ということから、その彼はまともに口を利く能力は失っているし、まともに物事を見抜く能力も失っています。スーツを着ていてまともな立場にいるにもかかわらず、人格が壊れていて、ひどく衝動的で破壊的なのです。
そして、夢の中の“私”は、自我をあらわしていて、もし、この偽者の彼氏が部屋に入ってきてしまえば身に危険が及び(自我体系に危険が及び)、心が壊されてしまうという恐怖感があります。
そこで警察に助けを呼びますが、そのとき、本物の彼氏からtelがあります。これは、偽者の(無意識下に抑圧してきた)彼氏ではなく、本来の彼氏を思い出したということを意味します。しかし、そんなことはお構いなく、偽者の彼は今にもドアを壊し、部屋の中(意識領域の中)に入り込もうとしています。
この夢は、いままで意識が無視してきた衝動的なコンプレックスが、意識領域に、強引に入り込もうとしているという心の過程をあらわしています。
コンプレックスというのは、意識が無視すればするほど、強引にでも向こうから意識に入り込もうとするものです。
そして、この偽者の彼氏が意味するものですが、
彼と付き合う以前と以後(2年くらい前)では、なにか心境の変化があったはずで、そのことに深い関係があるのか、あるいは、彼に対するイメージの中に極端に嫌悪している要素があって、それをいままで無意識に抑圧してきたものがコンプレックスとなり、それが出てきてしまったのかも知れません。

【シンボル】
家で留守番、→意識領域の全体性
夜、→外は夜で、闇は無意識の世界からきた破壊的なコンプレックス
目と口が裂けている偽者の彼、→無意識の世界からきた破壊的なコンプレックス
スーツ、→社会的なペルソナ
彼からのtel、→本来の彼を思い出したということ。
警察、→心の秩序を規制する者、良心。

2007年03月15日