166.一体化した巨木と大仏

■--一体化した巨木と大仏
++ きらら 25歳・女性
鈴木先生、初めまして。最近、夢を覚えていない私ですが、以下の夢ははっきり覚えている印象深い夢だったので、夢診断をして頂けたら嬉しいです。
私は何年も連絡を取っていない幼馴染の友人と旅行しています。観光地らしき所を二人で忙しく見て回っているのですが、何故かその観光地は古く薄暗いビルのような建物の中で、各階に観光スポットがあるようで、階段を登り降りをして急いで見て回っています。
私は帰る前に見ておきたい所があるからと言って、友人と一緒に急いで或る階の観光スポットに行きます。そこは、南国タイの様な熱帯雨林が茂った所です。低い木製の門の前に男性のスタッフが居たので、中に入らせてもらしました。
すると目の前には見上げる程の巨大な仏像があり、仏像の半身がこれまた巨大な木にめりこんで一体化していました。私は「すごいなぁ!」と感動し、「やっぱり見に来た甲斐があった」と思いました。
一方友人は巨木の太い幹の切れ込みから溢れる白い樹液を舐めていました。私も舐めると、とても甘く「これは今までに味わったこともない素晴らしい味だ!」と友人に言いました。
画面が変わり、旅館の中のオムライス専門店で食事をしようかどうか思案していると、友人が突然居なくなりました。どこに行ってしまったのかと不思議に思いましたが、探しませんでした。
また、持ってきたスーツケースもどこかに行ってしまい、どこに置いたのか必死で思い出そうとしているところで目が覚めました。
私は最近、7年付き合っていた恋人と「結婚をする・しない」のことで話し合い、「冷静に考える時間がほしい」と彼から言われ、1ヶ月ほど連絡をとっていません。彼からの返事を待つ毎日が非常に辛かったのですが、この夢を見た朝から気分がウソの様に軽くなりました。
長い文章で申し訳ないですが、診断よろしくお願い致します。
..12/15(Sat) 20:02[468]

☆ 夢解釈No.166 ☆
はじめまして。
おそらく、この夢をみたときのあなたは、少し内省的な心境にあったのではないでしょうか? その、内側に向かう心のエネルギーが、「古く薄暗いビルのような建物の中へ旅行する」という夢となったと考えられます。
夢の中のビルは、日常やなんらかのノルマをあらわすことがありますので、あなたにとってこの旅行には、なんらかの目的があるのでしょう。
すると、「南国タイの様な熱帯雨林が茂った所」に行きます。一般的に、夢の中の森や熱帯雨林などの表象は、どんな生き物に遭遇するか分からないということから、ご本人の心の未知の領域(無意識)をあらわすことが多く、ビルの中の観光地を上り下りをして色々と内省しているうちに、見ておきたいところ、つまり無意識へと向かおい、そこには、巨大な木と一体化した仏像があります。一般的に、夢の中の樹木は、ご本人の、内的自己の生きた構造を示し、それは生命であり、ご自身の“成長”の象徴です。それは神的なイメージの大仏と一体化しています。
「何年も連絡を取っていない幼馴染の友人」もそうかも知れませんが、この仏像は元型的であり、心理学の用語でいう“セルフ”のイメージに関係があります。
わたし達の中で、セルフの元型が活性化するとき、不安定な心の状態に調和をもたらす働きがあるので、
「この夢を見た朝から気分がウソの様に軽くなりました。」
ということも頷けます。
夢に出てきたものの連想や、現実的な心境などを教えていただければ、もっと詳しい解釈ができるかと思いますので、もしご興味があれば、メールを活用いただければと思います。
..12/16(Sun) 00:10[469]